川崎ブレイブサンダースに対する守備を考える──レバンガ北海道が見せた7つのパターン

こんにちは、らんそうるい(@rnsr0371)です。この記事は川崎ブレイブサンダース Advent Calendar 2021の2日目に寄稿させていただいたものです。

自己紹介

横浜ビー・コルセアーズブースター1年目のビーコル初心者です。普段は統計学を用いたスタッツの分析をしていて、最近はHudl(ハドル)という映像分析アプリを使って試合映像の分析を練習しています。その練習の一環として、こんどの神奈川ダービーで対戦する川崎への守備を検討したので、その成果を紹介させていただきたいと思い、川崎ブレイブサンダースAdvent Calender 2021に参加いたしました。

結論

川崎はここ最近1敗しかしておらず(羨ましい!)、再現性のある結果なのかは分かりません(実際、今回の考察で特に注目したレバンガ北海道は川崎との2連戦(2021/10/23, 24)で1勝1敗でした)。

 調査開始時点でバスケットLiveで試合映像が確認できた川崎の負け試合は2021/10/24のレバンガ北海道戦のみでした。この試合はお互いにシュートが決まらず、守り合いの様相を呈した試合でした。北海道はどうやって川崎を守ったのか? が川崎への守備のヒントになると思い、この試合を中心に映像分析を行いました。

 その結果、この試合の北海道にはウイングでの守備とトップでの守備で次のパターンが見られました。すなわち、川崎にウイングでボールを持たれた場合は、①ベースラインではなくトップに向かってドリブルをさせる、②ペイント内に侵入させない。トップでボールを持たれた場合には、川崎は藤井 or 篠山選手とファジーカス選手のスクリーンプレイを仕掛けることが多いのですが、③藤井・篠山選手(ハンドラー)をペイント内に侵入させない、④ペイントに向かってファジーカス選手がダイブしてきた場合にはパスを通させない(3Pラインの外にポップアウトした場合はパスを許す)。以上の4つのルールに加えて、ファジーカス・ヒース・アギラール選手がローポストでポストアップしてきた場合は、⑤フルフロントでパスを遮断する、⑥もしボールが入ったらダブルチーム気味に守る、⑦ダブルチームが間に合わない場合はシュートモーションに入る前にファウルする、という傾向も見られました。

 川崎はペイント内と3Pにフィールドゴール試投数が極端に偏ったチームです。ペイント内を固めることによって、インサイドでの得点を抑制できると同時に、3Pの成功に繋がるペイント内からの良質なパス(キックアウト)を減らして3P成功率を抑えられるのではないか? と川崎が北海道に敗れた試合を観て思いました。

分析

分析対象にした試合

以下の4試合を分析対象にしました。直近3試合+川崎が敗れた試合です。

  • 2021/11/10 vs.新潟
  • 2021/11/13 vs.茨城
  • 2021/11/14 vs.茨城
  • 2021/10/24 vs.北海道

方法

4試合の試合映像にタグ付けして、シュートチャートを作成しました。北海道戦については川崎のポゼッション(攻撃)を全て目視で確認しました。

シュートチャート

新潟戦のみゾーンディフェンスとマンツーマンディフェンスが織り交ぜられていたらしく、川崎のシュートの傾向が違います。茨城との2試合はeFG%(シュート効率の指標)が高く、川崎が好き放題オフェンスを展開していた試合だと認識しているのですが、右ウイングとペイント内での試投数が多く、確率も高いです。一方、北海道との試合は左ウイングとペイント内にシュートが集中しており、左ウイングからのシュートはほとんど決まっていません。この偏りが気になったので、北海道戦の川崎のポゼッションを全て目視で確認してみました。

北海道戦における川崎のポゼッションの考察

Hudlでタグ付けした川崎のポゼッションを調べました。その結果、観察されたのが結論で述べた7つのパターンです。左ウイングにシュートが偏っていますが、これらは左コーナーと言うよりはトップに近い左ウイングでした。左右均等な配分や右ウイングに偏った配分にならずに、なぜ左ウイングに偏ったシュートチャートになったのかはよく分かりませんでした。有識者様のご意見を伺いたいです。

まとめ

以上、川崎が北海道に敗れた試合をヒントに、川崎への守備を検討してみました。その結果、再現性がある結果なのかは不明ですが、川崎にベースライン側ではなくトップに向かってドリブルをさせることと、ペイント内に侵入させないことの2点を重視した守備を実行することで、川崎の攻撃効率を削げる可能性が示唆されました。ちなみに、このような守備のことをパックラインディフェンスと呼ぶようです。

謝辞

この記事を執筆するにあたって、Twitterで「川崎への守備を考えたい!」というスペースを開いておりました。その中で、様々なアドバイスをいただくことができました。スペースでアドバイスを頂く前の私は、右ウイングでトップに向かってドライブさせることと、そのドライブでペイント内に侵入させないことの2つしかパターンを見つけられていませんでした。最終的にパターンを7つ見つけられたのは、スペースでヒントをくださった方々のおかげです。ありがとうございました。

 特に岩沢マサフミ(@masa1030_gura)さんの「北海道は左ウイングではどのような守備をしていたのか?」という疑問は、右ウイングでのパターンを2つ見つけて満足していた私にとって試合映像を見直すキッカケになりました。結果として、右ウイングと左ウイングは共通のルールで守っているらしいことと、ローポストでのポストアップに対する守備のルールを見出すことができました。本当にありがとうございました(他にも様々なアドバイスをいただいたのですが、12/2に間に合いませんでした。申し訳ございません)。

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